2011年10月8日より開幕しました
信州ブレイブウォリアーズとしてのプロバスケ
元年
『bjリーグ 2011-2012シーズン』も、12月25日の岡谷市民体育館での試合
を終え、2011年の試合を終了しました。
ここで、2011年をコーチ2人に振り返って頂きました。
まずは、青木ヘッドコーチからです。
【青木 幹典 HC】
ブースターの皆様へ
いつも
信州ブレイブウォリアーズ(以下、信州BW)への熱いブースト誠に
ありがとうございます。
心から感謝申し上げます。
私は今年度bjリーグのヘッドコーチとして5年目のシーズンを迎えており、その間
多くの新規参入チームを見てきましたが、
間違いなく信州のブースター
(以下、BT)がNO.1だと感じています!!
多くのBTの方が信州BW-Tシャツを身につけ、応援グッズを持ち、試合終了まで
声が枯れるほどの大声援を送ってくれる。新規参入のチームとは思えないほどの
『一体感あるホームアリーナ空間』
は他のチームと比べてもトップレベルにあると思っています。
しかし、このような素晴らしいBTの皆様に支えて頂きながらも、年内を終了し
ホームゲーム2勝8敗と大きく負け越しており、本当に申し訳ございません。チーム
を率いる指揮官として責任を感じています。
この成績を真摯に受け止め、2012年こそはこの素晴らしいホームアリーナで
多くの勝利をBTの皆様にプレゼントしたいと思います。
≪第1章 チームづくり≫
今シーズン、チームが結成した時点から決して恵まれた環境下ではありません
でしたが、バスケットボールができる喜びを胸に、夏からコミュニケーションを重視
した上でのハードなトレーニングに取り組んできました。
チーム作りの上では、全てのBTを魅了する
『魅せるバスケ!』
を今シーズンのテーマに掲げ、
① 40分間走り続けること
② 攻撃回数を増やすこと
③ 積極的にダンクシュート・3ポイントシュート・ブロックショットを狙い、
ルーズボールにはダイブ(必ず頭から飛び込む)すること
④ 何があっても絶対に下を向かず、苦しい時には必ずハドル(円陣)を組むこと
⑤ 成功に対してチーム全員が強い感情表現(吠える!)をすること
以上5項目を徹底させました。
≪第2章 試合に懸ける思い≫
そして迎えたシーズン開幕のアウェイ・
新潟アルビレックスBB戦では、初戦は
23点差での大敗。
誰もが「連敗」をイメージされたかと思いますが、選手達は違っていました。
気持ちが切れている選手はひとりもおらず、初戦の反省点を完璧なまでに修正
してくれ、記念すべき
『初勝利』をあげることができました。
試合終了のブザーが鳴った瞬間、さまざまな思いが頭の中をかけめぐり涙が
溢れだしてきました。
石橋Cの目にも大粒の涙が…
素晴らしい選手達と出会え、素晴らしい時間を共有できたことが最高に
嬉しかったです。
その後、勝ったり負けたりしながらも、この若いチームが着々と経験を積み自信を
つけていき、9勝9敗の勝率5割となり、年内は
アウェイ・
浜松・東三河フェニックス戦、ホーム・
横浜ビー・コルセアーズ戦の
4試合を残すのみとなり、この辺りからチームのムードに変化が出始めました。
≪第3章 チームの思い≫
この一番集中しなければいけないこの時期・この大切な4試合を前に、疲労?
油断? 奢り? 危機感の欠如? マンネリ? …焦りや危機感を覚えました。
何度もチームミーティングを重ねましたが、状況は変わりませんでした。
結果、
浜松・東三河フェニックス戦では、アウェイ戦初の連敗を喫してしまい
ました。この結果をしっかりと受け止めチームとして変わらなければいけない
時でした。
『初心に戻ろう!』
チームミーティングで選手達に伝え、自分自身にもこの言葉を言い聞かせ
ましたが、一度狂った歯車は簡単には元に戻りませんでした。
横浜ビー・コルセアーズ初戦。試合を決める大事な場面でミスを繰り返し完敗。
試合後のミーティングでは、自分自身の指導力のなさを実感し、悔しくて、
情けなくて、涙が止まりませんでした。
『あなたたちには守らなければいけない人はいないのか? サポートしなくては
いけない人はいないのか? 支えてくれている人はいないのか? 』と涙を流しながら
訴えました。その人達のために勝ちにこだわり、自分の価値を高めて
いかなくてはいけないのではないかと。
現状で満足している者には未来はないとも言いました。
≪第4章 勝つためには?≫
シーズン前に全選手・チームスタッフに『勝つためには何をしなければ
いけないのか? 』をひとり10項目書かせて提出させ、それをまとめたものが
以下の
『勝つための5ヶ条』です。
・Thankful (感謝)
・Communication (コミュニケーション)
・Be modest & respect (謙虚と尊敬)
・Boosters (ブースター)
・Unselfish (協調性)
自分の価値を高めるということは、個人の成績を残すことではなく、この
『勝つための5ヶ条』をしっかりと意識し、実践できる人間が自分の価値を高め、
周りから良い評価を受けることを選手に理解させました。
そして2戦目。ロッカールームのホワイトボードの真ん中に
『勝つための5ヶ条』を
貼りつけ、個人で戦うのではなくチームで戦えとだけ伝えました。
第1Qから、#5 デレク・#6 齋藤(崇)のドライブに周りが合わせ、ボールが回り
はじめました。
Unselfish(協調性)・Be modest & respect(謙虚と尊敬)が形になってきました。
横浜の強烈なインサイド陣に対し、徹底したダブルチーム。チームに「信頼」が
生まれてきました。
選手同士で話し合い、苦しい時には必ずハドルを組んでいました。
シーズン当初の良いCommunication(コミュニケーション)が戻ってきました。
#34 タイラーのルーズボールへのダイブに全選手が吠え! 燃えました!!
結果的に試合には負けてしまいましたが、
個ではなくチームで戦えたことが
後半戦に向けて明るい材料となりました。
この信州バスケットにさらに磨きをかけ、完成度を高めていけば目標である
『プレイオフ進出』
を達成できると確信しています。
≪第5章 2012年に向けて≫
2012年1月からの後半戦に向けて、全ての人にThankful(感謝)の気持ちを持ち、
Boosters(ブースター)とともに戦っていきます!!
2012年もこれまで以上に熱いブーストをよろしくお願い申し上げます。
良いお年をお迎えください。
ヘッドコーチ 青木幹典